居住形態は地域在宅高齢者の低栄養と関連する
Living situations associated with poor dietary intake among healthy Japanese elderly: the Ohasama Study.
Journal of Nutrition, Health & Aging. 9:375-382, 2015. >>PubMed
【背景】 寿命の延伸に伴い、独居や居住形態を変えざるを得ない高齢者が増加している。先行研究から、独居高齢者においては、低栄養や栄養リスクとなることが明らかにされているが、日本では、配偶者なしの家族同居が主流となっている。本研究では、4つの居住形態(配偶者のみ、独居、配偶者と家族、配偶者なしと家族)と食事の関連を明らかにした。 【方法】 岩手県花巻市大迫町の60歳以上のADL低下のない地域在宅高齢者1542名(1121世帯、平均年齢男性69.4歳、女性69.7歳;男性42.1%)を対象とした。居住形態を「配偶者はいますか」「誰かと住んでいますか」の設問から、配偶者のみ、独居、配偶者と家族、配偶者なしと家族の4つに分類した。食事については、信頼性・妥当性の検討された141項目の食事摂取頻度調査票を用い、エネルギー、たんぱく質、ビタミン・ミネラル9種、食品群15群の食事状況について、検討を行った。 【結果】 男性において、配偶者のみ群と比較し、配偶者なしの家族同居群において、たんぱく質由来の食品の摂取量(豆類、魚介類、乳製品)が有意に低かった。一方で、男性独居群においては、野菜と果物摂取が有意に低かった。他方、女性においては、独居群、ならびに配偶者なしの家族同居群において、配偶者のみ群と比較し、果物、ならびにたんぱく質由来食品の摂取少なかった。 【結論】 本研究より、独居のみならず、配偶者なし家族同居群においても、低栄養と、栄養リスクがあることが明らかとなった。料理や買い物へといった食事準備の技術だけでなく、何を食べたらいいのかの知識啓発が求められる。

