家庭血圧に基づく高血圧専門外来における家庭血圧の管理状況と降圧薬の処方パターン: 大迫研究サブ解析
Home blood pressure control and prescribing patterns of anti-hypertensive medications in a home blood pressure-based hypertension-specialized clinic in Japan: a sub-analysis of the Ohasama study.
Hypertens Res. 2025 Jan;48(1):26-36.>>PubMed
【目的】
本研究は、一般外来を受診中の高血圧患者と高血圧専門外来を受診中の患者を対象に、血圧コントロール良好に影響する要因を探索した。
【方法】
対象者は、2016~2019年の大迫研究に参加した岩手県花巻市大迫町在住の高血圧治療中患者379名(平均年齢72歳、男性43%)である。高血圧専門外来患者は、家庭血圧に基づき診療を行う大迫地域診療センターの高血圧外来受診中の者である。その他の一般外来を受診中の患者を、非専門外来患者とした。なお、その他の一般外来における家庭血圧測定と診療への活用状況は不明である。大迫研究として収集した4週間の早朝家庭血圧が135/85 mmHg未満のとき家庭血圧コントロール良好と定義し、その要因をポアソン回帰分析で分析した。
【結果】
高血圧専門外来患者172名では家庭血圧コントロール割合が93.6%であった。一方、非専門外来患者207名では家庭血圧コントロール割合は43.0%であり、これは健診時血圧に基づく全国調査の結果と概ね一致していた(図)。3種類以上の降圧薬を処方した患者は高血圧専門外来では41.9%であったのに対し、非専門外来では15.2%であった。高血圧専門外来では、アンジオテンシンII受容体拮抗薬が最も多く処方され(86.6%)、次いでジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬(77.9%)、サイアザイド系(サイアザイド系類似薬を含む)利尿薬(30.2%)、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(23.8%)、β-およびα-β遮断薬(10.5%)であった。
【結論】
高血圧専門外来では家庭血圧に基づく診療により、優れた血圧コントロールが達成されていた。日本のガイドラインで推奨される家庭血圧に基づく高血圧診療が、良好な血圧管理の鍵となることが示唆された。


