家庭血圧に基づく夜間降圧度と血漿アルドステロン濃度/血漿レニン活性比との関連

Aldosterone-to-renin ratio and nocturnal blood pressure decline assessed by self-measurement of blood pressure at home: the Ohasama study.

Clin Exp Hypertens. 36:108-114, 2014. >>PubMed


【目的】
血漿アルドステロン濃度/血漿レニン活性比(ARR: Aldosterone-to-renin ratio)高値と夜間非降圧型(Non-dipping)の関連が報告されている。これは、24時間自由行動下血圧に基づく報告であるが、近年では家庭血圧計でも夜間血圧の測定が可能である。本研究では、家庭血圧に基づいて、ARRとNon-dippingの関連を検証した。

【方法】
対象者は、家庭血圧計を用いて早朝および午前2時夜間就寝中の血圧を測定した降圧薬非服用の一般地域住民177名である。夜間降圧度(%)を、(早朝収縮期血圧-夜間収縮期血圧)/早朝収縮期血圧×100とし、Non-dippingを夜間降圧度<10%と定義した。ARRとNon-dippingの関連を、性、年齢、body mass index、喫煙、飲酒、糖尿病、高脂血症、脳心血管疾患既往、および早朝収縮期血圧を調整したロジスティック回帰分析で検討した。ARRを、自然対数変換後(ln)の値として解析に用いた.

【結果】
年齢の平均値±標準偏差(SD: standard deviation)は67.2±6.3歳、女性は132名(74.6%)であった。平均の早朝および夜間の収縮期/拡張期血圧は、それぞれ127.9±13.5/ 74.7±7.8 mmHgおよび115.3±15.6/ 66.9±8.3 mmHgであった。ARRの中央値は、9.7 ng/dL per ng/mL/hrであった。lnARR 1SD上昇毎のNon-dippingを有する調整オッズ比は、1.49と有意に高値であった(P=0.03)。ln血漿レニン活性およびln血漿アルドステロン濃度とNon-dippingの有意な関連は認められなかった(調整オッズ比[95%信頼区間]: 0.77 (0.54-1.11)および1.15 (0.83-1.59), P≧0.1)。早朝収縮期血圧の中央値(128.4 mmHg)および夜間収縮期血圧の中央値(114.4 mmHg)で対象者を4分割した時、両者が中央値以上の群は、いずれも中央値未満の群に比べ有意にARR高値を示した(調整後ARR平均値: 11.9 vs 8.1, ANCOVA P=0.01)。

【結論】
ARR高値とNon-dippingの有意な関連が、家庭血圧によっても検出された。ARRとNon-dippingの関連の再現性、および家庭血圧に基づく夜間血圧測定の有用性の両者が示唆された。