夜間血圧は慢性腎臓病発症の予測因子である
Night-time blood pressure is associated with the development of chronic kidney disease in a general population: the Ohasama Study.
Journal of Hypertension. 31:2410-17,2013. >>PubMed
【目的】 24時間自由行動下血圧(ABP)は臓器障害と関連する指標であることが報告されている。しかし、ABPとCKDの関連は明らかではなく、本研究ではABPが慢性腎臓病(CKD)の進展に寄与しているかどうかを明らかにすることを目的とした。 【方法】 岩手県花巻市大迫町の40歳以上の一般地域住民で、ABPの測定を行い、かつベースライン時にCKDのない843名(年齢62.9±8.1歳、女性71.3%、降圧薬服用23.7%)を対象とした。CKDは蛋白尿陽性かつ/または推定糸球体濾過量(eGFR)が60 ml/min/1.73 m2未満と定義した。ベースラインABPとCKD発症率の関連を、性、年齢、BMI、喫煙、飲酒、糖尿病既往、脂質異常症既往、脳心血管疾患既往、降圧薬服用、ベースライン時eGFR、追跡期間中の検診回数、およびベースライン検診の年度で補正を行ったコックス比例ハザードモデルで検討した。 【結果】 平均追跡期間は8.3年 [四分位範囲 3.2-13.7年]であり、220名が新規にCKDを発症した。ベースラインの昼間および夜間ABPは、CKD発症者において130.0 / 76.7 mmHgおよび113.4 / 64.6 mmHg、CKD非発症者において127.7 / 75.6 mmHgおよび110.0 / 63.0mmHgであった。また、昼間および夜間ABP 1SD上昇ごとのCKD発症のハザード比はそれぞれ、1.13 [95%信頼区間 0.97-1.30]、1.21 [95%信頼区間 1.04-1.39]であった。昼間および夜間ABPを同時にモデルに投入した場合、夜間ABPのみが有意なCKD発症の予測因子であった。 【結論】 夜間ABPは昼間ABPに比較して、CKD発症のよりよい予測因子であった。本研究より、ABP測定がCKD発症のリスク評価に有用であることが示唆される。

