自由行動下動脈硬化指数について信頼できる情報を提供するためには何回測定する必要があるのか?
How many measurements are needed to provide reliable information in terms of the ambulatory arterial stiffness index? the Ohasama study.
Hypertension Research. 34,314-318,2011. >>PubMed
【目的】 Ambulatory Arterial Stiffness Index (AASI) および24時間脈圧 (PP)は動脈硬化と関連がある指標である。AASIおよびPPの再現性および脳心血管死亡予後予測能を検討した。 【方法】 岩手県花巻市大迫町の40歳以上の一般地域住民1542名(年齢40–93 歳; 女性63.4%)を対象とした。ABPは覚醒時、睡眠時ともに30分毎に測定し、AASIおよびPPを算出した。その後、一部のABPを利用して再度算出した。再現性の指標としてRelative Repeatability Coefficient (RRC)を採用した。値が大きいほど再現性が悪いことを表す。脳心血管死亡とAASIおよびPPとの関連を性、年齢、BMI、24時間平均血圧、喫煙、飲酒、糖尿病および脳心血管病既往で補正したCox比例ハザードモデルで検討した。 【結果】 24時間ABPは123.2±13.0 / 72.0±7.7 mm Hg、測定回数は46(中央値)であった。AASIおよびPPは0.46±0.10 units、51.3±7.4 mm Hgであった。利用するABPのデータ数が少ないほどAASIの再現性は悪化したが、PPの再現性はほとんど悪化しなかった。すなわち、削除するABPのデータ数を2、4、8、および16まで増加させたとき、AASIのRRCは10.2%、11.2%、17.0%および29.0%であったが、PPでは2.5%、3.4%、5.1%および8.1%であった。13.3年間(中央値)の追跡中に126例の脳心血管死亡が観察された。4分位で分割されたAASIと脳心血管死亡リスクとの間にU型の関連が認められ、第1から第4Quartileのハザード比は1.40 (1.01-1.95)、0.82 (0.59-1.15)、0.64 (0.46- 0.91)および1.35 (1.03-1.78)であった。しかし、ABPの削減を8から16に増やしたとき、この関連は有意ではなくなった。PPは、AASIおよび各種危険因子補正後は脳心血管死亡との有意な関連を示さなかった。 【結論】 24時間血圧データ数を削減したとき、AASIはPPよりも再現性が低かった。しかし、24時間血圧データ数が35以上であれば、AASIの脳心血管死亡の予後予測能には影響を与えないと考えられた。

