動物由来たんぱく質の高摂取は高次生活機能維持に関連する
Animal protein intake is associated with higher-level functional capacity in elderly adults: the Ohasama study.
J Am Geriatr Soc. 62:426-434, 2014. >>PubMed
【目的】 高齢者の機能低下にはこれまで様々な因子が関連していることが言われているが、食事に焦点を当てた報告は少ない。高齢者が地域で自立して生活を行うのに必要な初期機能を高次生活機能という。本研究は、地域在住高齢者におけるたんぱく質摂取と将来の高次生活機能低下との関連を検討した。 【方法】 1998年調査時、60歳以上で岩手県大迫町(現花巻市大迫)在住の地域在宅高齢者2614名のうち、自記式調査票に有効な回答が得られ、高次生活機能・身体運動機能が良好であり、エネルギー摂取量が上位下位いずれか2.5%に属さなかった1266名(平均年齢68歳)を対象とした。追跡期間中の死亡、転出を除き、7年後の追跡調査に有効回答が得られた1007名(79.5%)を本研究における最終解析対象者とした。高次生活機能の測定には、Lawtonの活動能力体系に依拠し日本人の様式に合わせて開発された老研式活動能力指標を用いた。たんぱく質摂取量は、信頼性・妥当性の検討された食事摂取頻度調査票より総・動物由来・植物由来タンパク質摂取量を算出、残差法にてエネルギー調整後、均等四分割し、低摂取群(第一四分位)をリファレンスとした。それぞれのたんぱく質摂取量と7年後の高次生活機能低下との関連を種々の交絡因子で補正したロジスティックモデルより検討した。 【結果】 交絡因子補正後、男性の動物由来たんぱく質高摂取群では、低摂取群と比べ59%の高次生活機能維持が認められたが [オッズ比(95%信頼区間) 0.41(0.20-0.83)]が、女性では関連は認められなかった[0.76 (0.41-1.39)]。植物由来たんぱく質摂取量と高次生活機能低下との関連は認められなかった。 【結論】 本研究から、地域在住男性高齢者において、動物由来たんぱく質の高摂取は、7年後の高次生活機能維持に関連していた。高齢者における適切なたんぱく質摂取の推奨は、高齢者の健康維持に重要な役割を持つと考えられる。

