サプリメント摂取者の人口学的特性及び生活習慣に関する研究
医薬品相互作用究.2009;33:7-13.
【目的】 近年消費者の健康に対する関心の高まりなどを受けて、健康食品やサプリメントの消費が急速に増大している。そこで本研究では、日本の一般地域住民におけるサプリメント摂取者の特性及び生活習慣について検討した。 【方法】 本研究の対象は岩手県大迫町の35歳以上の一般地域住民のうち、1998年に実施された「生活習慣と健康に関するアンケート調査」に回答した4,227名(平均年齢59歳、女性46%)である。サプリメント摂取の評価に関しては、「ビタミンの入っている錠剤などをのみますか。」の設問において、「1.毎日のようにのむ」、「2.ときどきのむ」と回答した者をサプリメント摂取者と定義し、「3.のまない」を非摂取者とした。 【結果】 対象者4,227名のうち、1,107名(26%)がサプリメントを摂取しており [毎日服用:278名(6.6%)、時々服用:829名(19%)]、また男性に比べ、女性においてサプリメントを摂取する割合が高かった。女性において、サプリメントの摂取は、高齢、飲酒、体力不足、主観的健康度不良、学歴高校以上、週1回以上の外食習慣と有意に関連していた。また、若壮年女性において、外向性傾向が、また高齢女性において神経症傾向がサプリメント摂取と関連している傾向が認められた。一方、男性においては、サプリメントの摂取は、疾病既往あり、朝食の毎日摂取、神経症傾向と有意に関連していた。 【結論】 本地域住民の26%がサプリメントを摂取しており、またサプリメント摂取の関連要因は、性・年齢により異なることが明らかとなった。加えて、高い健康意識・低い健康意識に関連する要因が、それぞれサプリメント摂取と関連していることが示された。これより、健康意識が高い者がサプリメントを摂取している可能性、および逆に健康意識による行動を怠ることの代替手段としてサプリメントに頼る傾向を有する者がサプリメントを摂取している可能性の、二つの可能性の存在が示された。以上より、本研究において明らかとなったサプリメント摂取者の特性を用いてサプリメント摂取者を把握し、また適切なアプローチを行うことにより、薬局や店舗販売業(薬店)などの臨床現場において薬剤管理指導業務等を効果的に実施し得ることが期待されると考えられる。

